関西の世界遺産「姫路城」アクセス・周辺の観光地から登録理由まで

姫路城の概要

姫路城は兵庫県姫路市にあり、1993年に日本の世界遺産初の文化遺産として、奈良の法隆寺とともに登録されました。

日本のお城の中でも、木造城郭建築の最高傑作です。別名白鷺城とも呼ばれている所以は、白漆喰で塗られた外壁が見せる優美な姿からきています。

1333年に赤松則村が砦を築いたのが、お城の始まりとされています。池田輝政による9年間の大改修の際、1609年に築いた外観5層7階建ての大天守。いくつもの戦火を逃れ、江戸時代初頭の姿をほぼそのまま、400年以上たった今日まで残しています。

また、3つの小天守が渡櫓で繋がれている連立式天守も特徴の一つとなっています。

姫路城の所在地・基本情報

  • 名称 : 姫路城
  • 英語名 : Himeji Castle
  • 登録日 : 1993年12月
  • 住所 : 兵庫県姫路市本町68番地
  • 電話番号 : 079-285-1146
  • 交通アクセス : JR姫路駅または山陽姫路駅からそれぞれ徒歩約20分・神姫バス「大手前門」バス停より徒歩5分
  • 公式サイトURL : https://www.city.himeji.lg.jp/castle/index.html

姫路城の構成資産

  • 姫路城中曲輪より内側

姫路城のシンボル、天守閣。天守閣からは播磨平野のパノラマが広がり、絶景を望むことができます。最上階には神社がある珍しいつくりです。その他にも西の丸の百間廊下や千姫のための化粧櫓、播磨更屋敷伝説のお菊井戸など、みどころがたくさんあります。姫路城は姫山の地形をいかした曲輪や塀、門、櫓によって高い防衛能力を備えるお城となっています。

大天守のみどころ

姫路城はなんといっても大天守です。白漆喰の外壁が特徴的な、5重6階建。大天守の心柱は東西に2本、地下1階から6階床下までを貫いています。大天守の地階ではこの心柱の下部を見ることができます。1階では渡櫓、2階には鉄砲などをかける武具掛け、3階には2階同様武者走りがあり、また武者隠しと呼ばれる小部屋も。4階には石打棚と呼ばれる中段が窓際に設置され窓から攻撃できるような仕組みがあり、5階では2本の心柱の上端をみることができ、最上階の6階は中央に柱がない書院造りの要素が取り入れられています。最上階には災の神、刑部大臣が祀られている神社。姫路城周辺には高い建物が少ないため、眺望は最高です。

百間廊下と化粧櫓のみどころ

徳川家康の孫娘、千姫のために建てられた西の丸の百間廊下と化粧櫓も一見の価値があります。 西の丸は1617年に城主となった本多忠政の長男、忠刻とその妻、千姫の住居として整備されたもの。姫路城がとてもきれいに見える写真スポットとしても有名です。

長局とも呼ばれる百間廊下は、240メートル以上続く廊下。千姫のたくさんの侍女たちが住んでいた部屋がいくつも並んでいる場所です。千姫が男山天満宮を遥拝する際に化粧直しをした場所と言われているのが化粧櫓です。

お菊井戸のみどころ

お菊井戸は上山里と呼ばれる広場にある古い井戸。約450年前の話です。

お菊に惚れこんだ町坪弾四郎はお菊に言い寄りますが、拒まれます。そのうち、お菊を憎らしく思いはじめ、お菊が預かっている十枚そろって家宝として意味のあるお皿の一枚を弾四郎が隠してしまいました。その罪をお菊に負わせ、最後にはお菊を切り殺してしまい、庭の井戸に投げ込みます。その後、「一枚、二枚、三枚、・・・」とお菊の亡霊がお皿を夜な夜な数える声が聞こえるようになった、というのが播州皿屋敷の怪談話。

そして、お菊が投げ込まれた井戸が、姫路城にあるこの井戸だと言われています。

姫路城が世界遺産に登録された理由

姫路城は日本初の文化遺産として、奈良の法隆寺とともに世界文化遺産として登録されました。日本の木造建築における最高傑作であるという完成度が評価された形です。

姫路城が該当する登録基準

(i) 人間の創造的才能を表す傑作である。

(iv) 歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。

登録基準に合致している点はどこ?

姫路城は日本初の文化遺産として、奈良の法隆寺とともに世界文化遺産として登録されました。日本の木造建築における最高傑作であるという完成度が評価された形です。

建物としての価値

白漆喰総塗籠造りの白壁、実用的機能と美的外観を兼ね備えているという点が評価されています。

白漆喰は白鷺城と呼ばれる所以の姫路城の美しさを作り出していますが、漆喰はまた一方で防火性、耐火性にすぐれているため、木材の上に塗ることで耐火性を高めることのできる建築技法の一つでもあります。また、姫路城には内堀と外堀があり、平均幅は20m で、橋を渡らない限り、姫路城に攻め入ることはできません。また、城内はとても複雑な構造となっていて、まるで迷路のよう。城内にある21の門は緊急時には埋めることができるようになっていて、天守へは用意にはたどり着けないようになっていました。また、大天守と3基の小天守、4つの渡櫓がどの角度から見ても美しい姫路城の表情を作り出しています。

保存状態

もう一つの評価ポイントは、日本の城郭の重要な特徴を全て無傷で保存できている、という点。姫路城は別名不戦の城と言われるくらい、築城以来400年以上、一度も戦火に巻き込まれることなく、今日まで美しい姿を残しています。幕末時代、城主が政府側についていたため、新政府軍に包囲されたときも、家臣が独断で降伏し、無血開城となりました。太平洋戦争中も焼夷弾が一度あたったものの、運良く不発弾だったため、火災にはなりませんでした。白い壁は目立つため、戦時中は黒い布で覆って目立たなくした、という記録もあるようです。この結果、天守や櫓、門など非常に良い保存状態となっています。

姫路城のアクセス

東京から姫路城へ行くには?

所要時間:約2時間半から3時間半

羽田/成田空港から飛行機で約1時間から1時間半、または東京駅から新幹線で約3時間

神戸空港から神戸新交通ポートアイランド線で約20分の三宮駅、JR 三ノ宮駅からJR神戸線新快速で約40分の姫路駅、姫路駅から徒歩約20分もしくはバスで約3分、大手前門下車徒歩5分

伊丹空港からリムジンバスで約80分で姫路駅、姫路駅から徒歩約20分もしくはバスで約3分、大手前門下車徒歩5分

東京駅から東海道新幹線で約3時間の姫路駅、姫路駅から徒歩約20分もしくはバスで約3分、大手前門下車徒歩5分

大阪から姫路城へ行くには?

所要時間:約45分

新大阪駅から新幹線で約30分

姫路駅から徒歩約20分もしくはバスで約3分、大手前門下車徒歩5分

姫路城周辺の観光地

姫路市内の多くの観光スポットはドラマや映画のロケ地としてもよく利用されています。

好古園

好古園は姫路城公園内にある日本庭園。約1万坪の面積を有する池泉回遊式庭園となっています。庭園入り口に存在した藩校「好古堂」に因んで、好古園と名付けられました。御屋敷跡、武家屋敷跡、通路跡などの地割を活かした9つの趣の異なる庭園は、姫路城を借景とし、園内各所から姫路城を望むことができます。数寄屋造りの茶室や園内のレストランでゆっくり過ごすのも趣深いです。好古園はロケ地として数多く使われています。築地塀や園横通路は映画「るろうに剣心」、武者だまりは映画「大奥~永遠~」、また水戸黄門、大奥、暴れん坊将軍などのテレビドラマにも登場しました。姫路駅から神姫バス「大手前門」バス停下車、徒歩5分となります。

姫路市立美術館

姫路城に隣接する姫路公園内に位置する姫路市立美術館。赤レンガの建物が特徴的で、明治時代の建物を活用しています。戦前は陸軍の施設、戦後は市役所として使用された建物で、美術館としては1983年に開館しました。国内外の近現代美術の作品を約3700点展示しています。モネやピサロなどの近代フランス画家の作品も鑑賞できる常設展示、企画展示、コレクションギャラリーの三つの展示空間、無料のアートライブラリー、ミュージアムカフェがあります。庭園には彫刻が13体配置され、市民の憩いの場となっています。美術館前は、映画「ルパンの奇岩城」のロケ地ともなりました。また、姫路城の写真スポットとしてもおすすめの場所です。姫路駅からは徒歩20分、もしくは神姫バスで約8分、「姫山公園南・医療センター・美術館前」下車すぐ、となります。

姫路市立動物園

姫路市立動物園は姫路公園内にあり、姫路城三の丸広場に隣接しています。開園は1951年。姫路城を眺めながら、園内を歩き回ることができます。キリンやゾウ、ホッキョクグマ、ペンギンなどたくさんの動物を見学したり、ふれあい広場ではモルモットやヒツジとのふれあいを楽しんだり。レトロな雰囲気のミニ遊園地も子どもたちに人気。動物たちの食事タイムが公開されているので、お食事する可愛らしい姿を見ることもできます。また、動物園で亡くなった動物のはく製や骨格標本がおよそ70点展示されているはく製展示室もあります。NHK 連続テレビ小説「てるてる家族」のロケ地として使用されました。動物園へのアクセスは姫路駅から徒歩約15分、または神姫バス、「姫路城大手門前」下車徒歩約5分。

書寫山圓教寺

天台宗の別格本山である書寫山圓教寺は西国三十三観音霊場の中でも最大規模の寺で、二十七番札所。966年に性空が創建したと言われ、1000年以上の歴史を誇り、西の比叡山とも言われています。境内が広く、東谷、中谷、西谷と3つの谷に分かれています。仁王門などがある東谷エリアを通り抜け、観音堂の摩尼殿があるのが中谷エリア。ここには木造四天王立像が安置されています。西谷エリアには釈迦三尊像が安置される大講堂や長さ約40mもある食堂があります。数々の映画のロケ地となっていて、「ラスト・サムライ」「本能寺ホテル」「関ヶ原」などで使われました。圓教寺へは姫路駅から神姫バス、「書写ロープウェイ行」で終点で下車、そこから徒歩で約20分、もしくはロープウェイで山頂駅まで約4分の所要時間となります。

姫路城周辺の宿泊施設

姫路城周辺の宿泊施設として、旅館でおすすめなのは「夢乃井庵夕やけこやけ」。姫路駅周辺に立地する「ダイワロイネットホテル姫路」「 リッチモンドホテル姫路 」はリーズナブルなビジネスホテルです。「シロノシタゲストハウス」「縁楽堂」はどちらも姫路城近くに位置するゲストハウスです。

夢乃井庵夕やけこやけ

夢乃井庵夕やけこやけは姫路市内唯一の温泉地です。播磨平野と夢前川の近くに位置し、西側には別名播磨富士と呼ばれる明神山を見ることのでき、日本の原風景を楽しむことができます。お部屋は全て露天風呂付き。大きく4タイプの部屋があり、好みに合わせて選べます。全館にこだわり家具を配置し、癒やしを満喫できます。夕食には旬の食材を使った創作料理と地酒や焼酎で堪能。朝食は和食・洋食から選べます。姫路駅からは神姫バスで約40分、タクシーで約35分の所要時間。姫路駅からは無料のシャトルバスが完全予約制で運行しています。

ダイワロイネットホテル姫路

ダイワロイネットホテル姫路は姫路駅姫路城口(北口)から徒歩5分の好立地。姫路城も徒歩圏内です。2018年にオープンし、全客室トイレ・バスがセパレートタイプとなっています。空気清浄機、無料WIFI も全室完備。ホテル内最高クラスのスイートからは姫路城を一望できます。姫路名物の生姜醤油で食べる姫路おでんやアーモンドバタートーストなどが楽しめる朝食。駅周辺には商業施設や飲食店が数多くあり、ショッピングや食事も満喫できます。

リッチモンドホテル姫路

リッチモンドホテル姫路は2018年6月開業。全216室、用途に合わせて4つの部屋タイプがあります。最上級の眠りのために全室シモンズ社製ベッドを採用し、室内はWIFI、加湿空気清浄機を完備。客室内のアメニティに加え、女性やお子様向けのアメニティのプレゼントもあります。朝食にはアーモンドバタートーストや明石焼きなど、郷土料理が取り入れられています。JR姫路駅から徒歩6分、高速道路出入り口からも約20分と、観光やビジネスにとても便利な立地です。

シロノシタゲストハウス

シロノシタゲストハウスは姫路城まで約600mの位置。2017年にオープンした、シロシタファミリーが運営するアットホームなゲストハウスです。木製2段ベッドの男女別のドミトリー(相部屋)の他に、個室も3部屋あります。全室無料WIFI とロッカーを完備。全室禁煙となります。静かな住宅街に立つ茶色の外観が特徴的。建物内は白基調のシンプル、でも小綺麗な感じです。共用ダイニングスペースでは有料で和朝食を提供。電子レンジや冷蔵庫、お風呂、トイレ、洗濯機・乾燥機(有料)を備えています。姫路駅からは徒歩約22分、JR 京口駅からは徒歩4分となります。

縁楽堂

縁楽堂は姫路初のゲストハウスで、17世紀に建てられた建物をオーナー自ら改築した古民家スタイル。姫路城のすぐ横にあり、昔ながらの町家風情を楽しむことができます。男女別のドミトリーと個室の全4室を用意。和室には布団も完備し、それぞれに敷居があります。談話室や共用バスルーム、共用トイレ、小さな中庭も。談話室ではオーナーや他の宿泊者と交流ができ、楽しいひとときを過ごせます。姫路駅からは徒歩約20分、姫路城からは徒歩10分の距離です。

まとめ

戦いを逃れてきた、でも硬い守りを誇る白く美しい要塞。その力強く優美な大天守の姿や連立式天守は訪れる人々を魅了します。

参考記事

https://www.tripadvisor.jp/

https://www.himeji-kanko.jp/fc/locationmap/map2.html

https://transit.yahoo.co.jp/

https://travel.rakuten.co.jp/mytrip/ranking/spot-himeji/

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A7%AB%E8%B7%AF%E5%9F%8E#%E4%B8%96%E7%95%8C%E9%81%BA%E7%94%A3%E7%99%BB%E9%8C%B2%E3%83%BB%E6%96%87%E5%8C%96%E8%B2%A1%E6%8C%87%E5%AE%9A

https://www.himeji-kanko.jp/fc/locationmap/map2.html

https://www.yuyake-koyake.com/

http://www.himeji-machishin.jp/ryokka/kokoen/

https://www.city.himeji.lg.jp/art/

https://www.city.himeji.lg.jp/dobutuen/

http://www.shosha.or.jp/

https://www.daiwaroynet.jp/himeji/

https://richmondhotel.jp/himeji/

ご案内

http://www.engakudou.com/

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